仏像のココが面白い!~仏像って何?編~
お寺をお参りする際、目にすることがある仏像。
仏像には、様々な願いが込められています。
どんなお願いを込めて、先人たちは仏像を作ったのか。
込められた願いを知ることで、お寺参りを新しい視点で楽しめるかもしれませんよ。
この記事では、込められた願いを知る為の初級編として、仏像のモデルについてご紹介します。
お釈迦様
仏像のはじまりは、紀元1世紀のガンダーラ、インド中部のマトゥラーという地で、
お釈迦様のお姿が写実的に石に彫られたとされています。
しかし、お釈迦様とはどのような人だったのでしょうか?
お釈迦様はシャカ族の小さな国の王子として、生を受けました。
伝説では、母となる人の右腋(みぎわき)からお生まれになられました。
生まれてすぐ、七歩あゆみ、天を指し右手を上げ「天上天下唯我独尊」と宣言したといいます。
「天上天下唯我独尊」とは、世の中に存在する全てのものは唯一無二であり、存在自体がそのままで尊いという意味です。
お釈迦様は16歳の頃にご結婚され、男の子が生まれます。
しかし29歳の時、この世のあり様や人間の苦悩に疑問を持っていたお釈迦様は出家をされます。
それから6年間、厳しい修行を行いますが、この世の真理を得ることが出来ませんでした。
そこで、お釈迦様は川で身を清め、ブッタガヤの菩提樹(ぼだいじゅ)の下で長く瞑想を行います。
お釈迦様はとうとう、この世の真理を得て、悟りを開きました。
その後45年間、インドの様々な場所を歩き、多くの人へと教えを説きました。
その教えが仏教です。
仏像の種類分け
仏像のモデルは、大きく4つの種類に分けることが出来ます。
- 如来(にょらい)
如来とは、特別な存在です。
この世の真理を探す為の修行を経て、完全な真理を得て悟りを開いた仏様です。
お釈迦様(仏教の開祖)の出家後のお姿が彫られています。
- 菩薩(ぼさつ)
お釈迦様は出家前、王子の身分でした。
菩薩とは、出家前のお釈迦様のお姿が彫られています。
菩薩の特技は、変身!
様々なお姿で、多くの場所へと赴き、迷える人々を導いたと言います。
- 明王(みょうおう)
明王は強いパワー!を持っています。
どんな悪人でさえも、救う役目を担う仏様だからです。
怖いお顔が特徴です。
時には、腕が何本もあります。
- 天(てん)
天とは、もともと古代インドの神様たちでした。
お釈迦様の説法をお聴きになり、仏教に帰依(仏教だけを信仰すること)したお姿です。
仏法そのものや、仏教を信仰する人々を守ります。
また、福を授ける役目もあります。
他にも、仏像文化の影響を受けて生まれた神像や肖像などもありますが、仏像とは言い難い為割愛いたします。
まとめ
仏教の開祖であるお釈迦さま。
そのお釈迦様のお姿を彫った仏像が、2種類もあることに驚きました。
お釈迦様の年代で、意味が変わるというのも面白いですね。
これからのお寺参りの参考になりましたら、幸いです。
参考文献:『仏像を観る』奈良国立博物館
-
前の記事
記事がありません
-
次の記事
仏像のここが面白い!~如来編~ 2022.07.04